24時間戦えません

たぶん、舞台の感想

舞台 OZMAFIA‼︎

観にきてほしい!!明日の10日のマチソワで千秋楽なんだけど。乙女ゲーム原作と思って避けるのはもったいない!!!と思います(私が割と避けがちなタイプなので...) あと涙ふくハンカチ持って。

前半はネタバレなしで興奮をお伝えして、後半はネタバレ込みで書きます。そうは言っても作品の雰囲気くらいは書きます。

 

もう一回言いますけど乙女ゲームと思って観に行くとびっくりした。

いえ確かにヒロインがいて、そのヒロインに対して好意を持ったりするキャラクターもたくさんいるしちょっとキャってなるシーンももちろんありますが、何よりも本当にシナリオが良かった。

シナリオというかゲームのテキストを舞台として魅せる脚本に素晴らしく組み上がっていたという感じでしょうか。

私が乙女ゲーム原作でちょっと苦手に思っちゃうのって、なんかそのラブなシーンもですが、どうしてもストーリーが早くて一部のキャラクターは出ただけで終わるとか...という印象のあるものにあたりがちでして。

で、今回のOZMAFIA‼︎、友人が初日行ってすごい楽しかったって言うんですよ。しかもネタバレはしないから黙って観にきてほしいって。

観ました。

良かった...キャラクターの場面が取りこぼした感じ、例えばなんらかの関係性を匂わせといて回収しないとか、そういうのが全然感じなかったんです。テンポは早く感じたけど、ストーリーがするっと入ってくる。

あと割とわかりやすくヒロインに強めの好意を示すキャラクターを絞ってる感じで、他はちょっと友だちくらいにとどめてたりで1つのシナリオをきっちり見せてもらえたという満足感がありました。

原作ゲームサイドのライターさんがすごく色々頑張って書いてくださったみたいで、twitterでいろいろ語ってくださっていました。

キャラクターの個性やストーリー上での役回りが濃くて、あの役者さんこんな演技もできるんだ素敵、と新たな発見もあり、楽しかったです。後述します。

エンディングは想像以上に刺さるものでした。涙がボロボロ出て絶句。あのキャラクターを幸せにしてほしい。そう思えて泣けます。絶対ハンカチ持って行って。

 

ざっとこんな感じ。

ネタバレの感想に行く前にちょっと舞台本編以外の話を。制作サイドのグダグダが目につく〜これ以外にもいろいろ出てくる。

・入場者特典が配布忘れで退場者特典になった

・リピーター特典のカードの記述が公演回数とあってない

・Q&Aがカミングスーンのまま。当日券の情報がない。特にこれは困りました。当日券たぶん開場時間くらいから売るんだろうなっていうのは予想つきますが...それでも書いておいて欲しかったです。

 

 

 

ここからネタバレで感想。

 

 

 

 

 

 

 

めっっっっっちゃ人死ぬ。

マフィアだからな!!!!!!!!

 

なんか記事で推しにやってほしい役や演技の話とか書きたいな〜って思ってる時にいろんなキャラクターに出会えて、ああ〜これこれこれこういうの観たい〜〜〜これ演じてる役者さんのおたくめっっっっっちゃ羨ましい〜〜〜!!!!!!!!!!!!

 

 ハーメルン/奥谷知弘さん

最高〜〜〜!!!!!!自由そうで身軽そうで自分勝手そうなんだけどああいう思い悩んでキレる可哀想なキャラクター大好き!!!!!!!それでいてファミリーのこと好きで抗えきれない自分が辛くって、苦悶の表情が最高でした。

あと細身の方だなと思ってたのですが、衣装から覗くうっすらした腹筋が良かったです。

回想シーンもあり、あの笑顔が辛い...結末を知ってからもう一度見たいところのひとつです。

ヒロインに笑いかけたり優しくしたり、いざキレてからの悲痛な顔、殺そうと手をかける、怒涛の感情の揺れ幅ですごく引き込まれました。

殺せとスカーレットに懇願するシーンは大号泣。スカーレットも本当に良かった。規則が大事、合議が大事と真面目人間で、でもやっぱり「できない」と銃をおろしてしまう、ああやっぱり苦しむ顔が最高です。

 

ソウ/赤澤遼太郎さん

今まで見てきたのが元気な役所が多かったのですが、今回すごくおどろかされました。

最初はニコニコととっても友好的で、後半の物語の核心のシーン、ある意味黒幕とも言えるセリフ量のシーンとてもよかった。声も聞きやすかった。

黒幕的なシーン(ハーメルンに囁く、手を下す、真相を語る)とかですが、何が怖いって彼は一切なにも悪いって思ってない底抜けたまっすぐさです。だってそれが存在理由だから。そんな印象の演技でとっても楽しかったです。

もちろんそのシーンに至るまで、本当に微笑ましいシーンが多くって、ギャップがすごいっていうのもありました。

 

キリエ/山口大地さん

頭が良くてトップに振り回される時々ギャグ担当...と思っていたのですが。

エンディングがズルい...前半で言ってた幸せになってほしいのキャラクターは彼です。

だってそんな...たったひとり真実を抱えてその幻想を信じさせてくれと願って生き続けるんですよ!?途中で自分の妄想かもしれないと思って辛くなったりする...とか...想像しちゃう...

後半の落とした声の演技がもうねー...冷静なところがあるキャラクターだからこその辛い声。ドセンで目線席入りたい...

終わってからもうずっと脳内のBGMが天野月子さんの「聲」と志方あきこさんの「うたかたの花」でした。

天野月子 聲 歌詞 http://j-lyric.net/artist/a02411e/l00e6b2.html

志方あきこ うたかたの花 歌詞 http://j-lyric.net/artist/a04cab0/l009a49.html

 

正直あのエンディングで「ハッピーエンド!」って言われたらもう辛くって辛くって、それが逆に刺さるというか。

(ちょっとサイリウムを振れるテンションではなかった)

住人たちの笑顔はみんな戻ってきたのに、それはある意味犠牲の上で成り立つ幻影の世界...............好き...................

 

そんな感じです。

 

他にも、ヘンゼルとグレーテル兄妹の愛情とか。グレーテルの声のトーンがめちゃくちゃ好みすぎて、マフィア感素晴らしかった。回想シーンが可愛くてそれでまたクライマックス泣かされるし。アンデの声もクセになるんですが、激情タイプのお嬢ちゃんって感じで生き生きしてて、好きです。女性キャラもみんな素敵だったな〜変にヒロインとドロドロしてなくて(舞台上のストーリではです。原作の方は知らないのですみません)心地よかったのもあるかもしれません。

 

以上、ほんとに楽しかったです。

原作ゲーム、時間作って挑戦したいな...